■生産管理システムの導入について

生産管理システムの導入には、複雑なプロセスが必要になります。
・システムの選定
・導入意思決定
・マスター整備
・各部門への説明
など、事前の準備は、どんなシステムを導入する場合でも共通しています。

新しいシステムを導入する場合には、システムの機能や性能を十分に確認し、プロトタイピングなどを行なってFit&Gapを確認する必要があります。
また、導入後は、マスターデータの整備が必要です。

■今までの方法で生産計画を作成する

気を付けなければならないのは、運用開始の時です。
特に、いままで何らかの方法で管理をしていた工場に対し、いきなり運用を変えるのは、現実的ではありませんし、部門によっては管理方法の変化についていけなくなる場合もあり、危険です。
注文も在庫も何も変わっていないのに、計画がガラッと変われば、誰だって不安になるでしょう。

最初は、今までの方法で生産計画を作成し、それを新しいシステムに入力してヒモの繋がり具合を確認するところから始めるとよいでしょう。
今までの方法での生産計画の作成プロセスなので、スムーズに導入を開始することができます。

計画と実績を入力し、ヒモの切れているところについて、上下流の監督者同士でコミュニケーションをとりながら、計画の修正を行いましょう。
「工程間のつながり」を管理するという、新しい業務フローについて理解を深めていくことが重要です。

この過程で、工程間のつながりに対する理解と、計画への「参画意識」が醸成されていきます。生産管理システムの成功には、部門間の「相互信頼」と「参画意識」が必要です。

「現場を熟知した人」が主体で管理を行い、全員参加型の生産管理、サプライチェーン・マネジメントの構築を目指しましょう。